「生娘シャブ漬け」発言の吉野家元常務が気の毒だなって話

ネットニュース

ちょっと前の話ですが、今年の4月に起こった不適切発言騒動の話です。

最初に断っておきますが、私は逆張りガイジのつもりはありません。

結果的に、そうなってるかもしれませんが。

この話は、騒動が賑わってる頃から、イマイチ世論と同調できなかったんですが、先日続報のネットニュースを見て、やっぱりなんか違和感あるなぁって感じたんでネタにしてみようと思います。

まぁ、最近ネタに困ってたんで、ちょうどいいかなって感じですね。

こんな風に考える人もいるって程度で、あまり真に受けずに流し読みしてください。

それでは、本題へ。

「生娘シャブ漬け」発言騒動とは

この騒動は、本年4月に早稲田大学で行われた社会人向けの有料口座で、講師を務めていた牛丼チェーン吉野家の常務取締役(当時)の発言を問題視した受講生が起こした騒ぎです。

この講座は社会人向けで、授業料も結構高額なマーケティング講座だったようです。

発端となったのは、この講座で講師をしていた吉野家の元常務の「生娘をシャブ漬け戦略」なる発言です。

この戦略の骨子は「田舎から出てきた右も左も分からない女の子を牛丼中毒にする。男に高い飯をおごってもらえるようになれば、絶対食べない。家に居場所のない男性が何度も来店する」というモノだそうです。

う~ん。

これ、そんなに大騒ぎするほど深刻な発言なんですかね?

私の感覚だと「生娘シャブ漬け」という言葉選びが“極道の妻たち”みたいな昭和から平成初期のヤクザ映画で使われそうな感じがして、いささか古臭い表現だなってぐらいで、むしろ「家に居場所のない男性が何度も来店する」って部分に、私のような吉牛好きの陰キャ男子がキレる所なんじゃねぇの?って思うぐらいです。

まぁ、あまり良い気のしない表現であるのは間違いないですが。

この発言は、受講生だったある女性の逆鱗に触れたようで、いまだにネチネチと報復活動をしているみたいです。

こわい、こわい。

騒動の結末

この元常務の「生娘シャブ漬け」発言を不快に感じた受講生の女性は、ことの経緯をSNSで発信し、ネットニュースなどで取り上げられ、瞬く間に世間に広まってしまいました。

その炎上の影響で、吉野家はHPに謝罪文を掲載し、元常務は解任となりました。

騒動から2か月経った6月に、意識改革やハラスメント改革の徹底を求める署名を集めて吉野家と早稲田大学へ提出したそうです。

集まった署名は、2万9000人分とのこと。

やり過ぎや。

この発言の意図と問題点

ここからは、100%私の独自視点による解釈で、世論や受講生だった女性に対して真っ向から挑んでいる訳ではありません。

吉野家元常務の「生娘をシャブ漬け戦略」は、この言葉だけを見ると「これは、ダメかもわからんね。」って思いますが、その後の説明を見れば、そこまで問題のある発言では無いように思います。

この戦略の内容は「田舎から出てきた右も左も分からない女の子を牛丼中毒にする。男に高い飯をおごってもらえるようになれば、絶対食べない。家に居場所のない男性が何度も来店する」というもので、所々に“常務~アウト~!”って言いたくなる表現はあるものの、言わんとしてる事は理解できます。

生娘シャブ漬け発言の意図

月並みかもしれませんが、私の解釈は、こんな感じです。

・田舎から出てきた右も左も分からない女の子を牛丼中毒にする。
・家に居場所のない男性が何度も来店する。

吉野家のメインユーザー層は、主に独身や学生などの男性が中心なので、女性の来店客を増やしたい。

更には、何度もリピートして来店してもらえるようにしないといけない。

・男に高い飯をおごってもらえるようになれば、絶対食べない。

吉野家の牛丼は、あくまでファストフード寄りなので、高級店の料理などと競合するようになってからでは勝てない。

この表現から、元常務は自分たちのサービスの水準を客観的に評価していて、傲慢になることなく謙虚な姿勢から出た言葉のように受け取れます。

もう少し、元常務の発言を好意的に拡大解釈すると、「田舎から出て来て右も左もわからない」の部分は、全国にチェーン展開していない、おいしい料理店などを知らず、まだ知名度の高い吉野家ぐらいしか知らないうちに来店してもらえるよう、女性でも入店しやすく、且つ、気に入って何度も来てもらえるような店にしたいといった意図があったんじゃないかと思います。

そうやってユーザー層の拡大を計って、自社の売り上げを伸ばしたいといった意図だったんでしょう。

私の捉え方が好意的過ぎると言われてしまうと、それまでなんですが、マーケティングの講座だったので、そんなに大外れした解釈ではないと思っています。

まぁ、使った単語のセンスが悪過ぎるのは否めませんが。

生娘シャブ漬け発言の問題点

使った単語が悪い。これに尽きますね。

「生娘」「シャブ漬け」「田舎からでてきた」「男に奢ってもらう」といったところが、昨今の風潮ではNGワードなんでしょうね。

かくいう私も、正直これら単語にはあまり良い気がしないので、抗議した女性の気持ちも分からない訳ではありません。

講師だった元常務は、インパクトのある表現の方が印象に残るだろうと考えたんだと思いますが、残念ながら品が無さ過ぎです。

隠語として使うような言葉を、表立って使ったのが運の尽きって感じですかね。

抗議した女性に感じる違和感

事のあらましを文章にしていて、改めて感じるのが、この受講生だった女性に対する違和感。

この女性の行動を、世の人達はどう思うんでしょうか?

“正しい”“素晴らしい”と賞賛する人が多数派なのかもしれませんが、私には、どうにも不快感があります。

賛同しにくいかもしれませんが、その理由を書き綴ってみます。

義憤に駆られて過剰に反応しているように見える

この吉野家元常務の発言は、不適切ではあるんですが、具体的な被害者っていないんですよね。

発言に該当しそうな人達に失礼ってだけで実害はゼロ。

受講者の女性自身にも、不快感はあったかもしれませんが、これといった実害は出ていません。

にも拘らず、まるで親の仇かのように執拗に署名まで集めて追い込もうとするのは、やり過ぎとしか見えません。

自分の意見は“絶対に正しいんだ”と思い込んでの行動のようですが、私にはこの女性が絶対の正義だとは思えません。

軽くあしらわれた事に対して異常に腹を立ててるだけに見える

ネットニュースの記事では、この女性の抗議に対して、早稲田大学と吉野家の反応はまじめに取り合う様子ではなかったそうです。

この女性は、元常務の発言に対して大学に抗議した際に、早稲田大学から「一部返金するのでやめてもらって良いですよ」と言われたようで、これら抗議初期の対応が不服だった模様。

その後、早稲田大学から「非常に熱意あるお話の中で過激な発言が出てしまった。吉野家の常務にも謝罪してもらいます。これでご勘弁いただきたい」との謝罪があり、吉野家の元常務からも謝罪のメールが来たそうです。

確かに、大学と元常務の謝罪の姿勢に納得いかないのも分かります。

あまり誠意は感じられません。

ですが、それでも私はこの女性の行動に共感できません。

上述したように、具体的な被害を受けたわけでもなく、形だけに見えたとしても早稲田大学と吉野家元常務は個別に謝罪してきています。

更には、講座の受講をやめるにあたって、全額ではないにしても返金もされるわけです。

不快な発言に対するクレームへの応対としては、十分だと思います。

私の穿った感性では、この女性は早稲田大学と元常務に軽くあしらわれた事が何より腹が立ち「私に、こんな態度をとったらどんな目にあうか分からせてやるわ」みたいなヒステリを起こしたんじゃないかと思っています。

声の大きい自尊心の塊みたいな地雷を踏んづけてしまったって事なんでしょうね。

餃子屋マスク騒動と同じに見える

この女性は、意識改革やハラスメント対策を求めていますが、この女性の行動自体がハラスメントのように感じます。

2年ほど前にあった堀江貴文氏による餃子屋へのSNSを使った晒し上げ騒動と同じ事を、この女性はしてるんですよね。

堀江氏は、自身とトラブルになった餃子屋をSNSで晒し上げる事で、信者による電凸などの攻撃を扇動しましたが、この女性も同じようにSNSで講師の元常務の発言を拡散して、世論の攻撃の的に仕立てました。

結果として、講師の元常務は解任となり、発言に対して割に合わない罰を受けています。

世論を扇動して、自身の言い分を通そうとするやり方が気に入らないのと、この女性の扇動に乗っかって、特定の一人の人物を寄ってたかって袋叩きにするやり方は、ネットリンチとしか言いようが無く、見ていて気分が悪い。

私が、元常務が気の毒だなと思う主な理由はコレですね。

言葉の上っ面しか捉えらえていないように思えて残念

元常務の発言の意図は、すでに解説しているとおり、吉野家の経営戦略をユーモアのある表現で表そうとしたものだったと、私は解釈しています。

まぁ、ユーモアのある表現をしようと努力したんでしょうけど、センスが悪過ぎた。

おそらく私の解釈は、元常務の意図と、そんなに乖離していないと思いますし、受講生で、この発言に嫌悪感を抱かなかった人達は、この発言の意図を理解していたので、表現に使った単語にあまり気を取られなかったんだと思います。

まぁ、そもそもこの発言の意図は、そんなに難しい事ではなく、簡単に分かる事だと思いますしね。

一方で、元常務の発言を拡散して炎上させた女性は、発言の単語だけを、そのまま受け取ることしかできず、その発言の真意までは理解できなかったんだろうと思います。

なので、大学に抗議する際に「黒人差別の話をしたらどう思うのか?」などと、的外れな例えをしたんでしょう。

30年ぐらい昔、私が小学生だった頃、担任の先生が国語の授業で「本は行間を読みましょう」と教えてくれたのを、今でも覚えています。

「ただ書いてある文字を目でなぞるのではなく、その文章や表現の真意を想像して、著者の意図を理解しながらするのが読書です」との教えです。

“行間を読む”のはなにも読書だけに限った話ではなく、他者との会話でも同じことが言えます。

この女性は、上っ面の言葉だけをなぞるしか出来ないみたいなので、こんな騒ぎになってしまったんでしょうね。

まぁ、分不相応に背伸びしたがる意識高い系って面倒だなってのが、私の素直な感想です。

吉野家の対応にも不満

この騒動では、吉野家の対応にも少し不満があります。

元常務の発言がSNSで拡散されて、ネットニュースやテレビなどが取り上げたため炎上してしまいましたが、その沈静化の手段として元常務を解任するのは、どう考えても処罰が重すぎます。

法に触れるほどの悪事を働いたわけではないのだから“今後、外部セミナーの講師はさせない”とか、“半年間、減給”程度で良かったんじゃないかと思います。

企業側が、自社のイメージダウンや風評被害を恐れて、自社の社員を守ることをせずに、批判している側に立ってしまうとタチの悪いクレーマーが増長するばかりです。

そもそも、こういった炎上騒動で盛り上がってる連中は、何かしらの信念があるわけではなく、他人を批判して留飲を下げてるだけなので、放っておけば飽きて忘れます。

今回の騒動も、吉野家側がHPに謝罪文を載せたり、元常務を解任したりと、仰々しい対応をしたせいで、受講者の女性が「ほら、やっぱり私は正しい!」と増長して署名集めなどの過剰な行動に出たんだと思っています。

吉野家も早稲田大学も「はいはい、ごめんごめん。次から気ぃつけるわ」ぐらいで「謝罪したから、この話は終わりましたよ」って態度で一貫すれば良かったのにって思います。

開き直った態度をとったとしても、売り上げとかには恐らく影響しないと思いますし。

少しケースが違うので、例えとして適切ではないかもしれませんが、数年前に話題になったゲス不倫のゲスキノコは、何かのインタビューで「自分に対して悪意を向けてくるファンでもない人に、なんで謝罪しなければいけないんだ」と言って謝罪会見は行いませんでした。

ゲスキノコに好感は持っていませんが、この意見と行動は正しい。

結果としてゲス不倫から6年ほど経った現在、音楽活動を騒動前と変わらず続けていたり、ラジオのパーソナリティを務めていたりと絶好調のようです。

つまり、純粋な人気商売ではなく、何かしらの商品を提供できる立場であれば、その商品自体に問題が生じない限り、少々の炎上は一時的に影響しても、長期的に続くことはないって事だと思っています。

そもそも、炎上して批判してくるのは、元々のファンではない人たちの方が多いだろうと思うので、尚更、過剰に配慮する必要はないというのが私の持論です。

まとめ

かなり吉野家元常務寄りの記事になってしまいました。

まぁ、女性の行動に理解できる部分はあるものの、どちらかというと「なんでこの人、こんなにヒステリ起こしてんのかな?」って印象の方が強いので、こんな記事になりました。

吉野家は、高校生の頃から通っている店なので、極端な話、この騒動が発端になって潰れでもしたら、この受講者の女性を恨みますしね。

吉野家元常務の方は、自身の失言がきっかけとは言え運が悪かったなぁと同情してしまいます。

それでも吉野家という大手企業で常務取締役を務められるほど優秀な方であれば、またどこか違う企業で活躍されていることだろうと思いますので、この一件を笑い話にできるぐらい頑張って欲しいと思います。

私も実生活で、この手の癇癪持ちの地雷を踏んづけてしまわないように注意しようと思います。

というワケで、吉野家行って牛丼食べてこようかな。

じゃ、そんな感じでノシ

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