つい先日ネットニュースで、半導体拠点形成への交付金という名目で60億円もの税金が4県につっこまれるという記事を読んで、ちょっと前にマイクロンメモリジャパンに、かなりの額の助成金払ってたなってのを思い出したので調べてみました。
なんで今更って思うかもしれませんが、このマイクロンメモリジャパンの助成金と、ほぼ同じ時期に大規模リストラをしていたような気がするなぁってのが気になったので、軽く調べて記事にする事にしました。
それでは、本題へ。
マイクロンへの助成金
これは今年の10月に発表された内容で、日本政府は米マイクロンテクノロジー社の東広島工場に、1920億円もの巨額の助成金を支払うというものです。
この助成金は今年だけではなく、昨年も最大465億円もの助成を行っており、毎年信じられないような巨額の税金をアメリカ企業に支払っています。
岸田の増税で支払っている我々の税金は、こんな形で外資企業へ流れているってわけです。
マイクロンメモリジャパンの大量リストラ
日本政府が巨額の助成金を支払う一方で、日本人の労働者は容赦なく切り捨てられています。
今年5月頃、マイクロンメモリジャパンの従業員700人超がリストラされているそうです。
この大量リストラは、22年の12月に米マイクロンテクノロジーが発表した、半導体市況の悪化に伴う人員削減の一環だそう。
あまり大きな話題にはなっていませんでしたが、それでもリストラが行われた5月、6月ごろは、東広島で再就職の説明会の開催が行われているなどのニュースが流れており、私もネットニュースでこの話を知りました。
マイクロンの大量リストラと助成金に思う事
この2つのニュースを聞いて感じることは、日本人なら一つだと思います。
私は、日本人の首切る会社に1920億円もの税金を投入するなよって思いました。
百歩譲って、助成金払うなら、せめてマイクロンの東広島工場で働く日本人の雇用を守るぐらいの条件だして払えよと。
日本人の首が切られてるにも拘わらず、税金は持っていかれる。我々が必死で働いて、嫌々払ってる税金が外資企業のために使われる。
これほどバカバカしい話はありません。
少なくとも私は、外人に良い思いをさせるために税金を支払っているつもりはありません。日本に住む、自分を含めた日本人のために使われる事を願って払っています。
それなのに、こんなニュースを見ると腹が立って仕方がないです。
日本人の仕事と税金を奪うだけの企業なら、いっその事、日本から撤退してもらって構わないと思っています。
マイクロンの過去の所業
東広島のマイクロンメモリジャパンは、元々エルピーダメモリというDRAM専業の日本企業でした。
十数年前にエルピーダが倒産し、マイクロンが買収したんですね。
マイクロンは、日本の半導体事業を買収したことが過去にあり、私の知る限りエルピーダの前は、20年ぐらい前ですが、神戸製鋼の半導体事業を買収した事があります。
その後、神戸製鋼から買収した兵庫県にある半導体の工場は、買収後もあまり振るわず、マイクロンはタワージャズとかいうイスラエルかどっかの会社に買収して、日本人従業員全部の首を切るという前科があります。
この前科と、今回の大量リストラを見る限りマイクロンは日本人を軽視しており、役に立つなら飼うけど、使い物にならなくなったら捨てるって感覚なんだというのがよくわかります。
実に白人的な思考なんだろうなって、個人的に感じています。
特に今は、総理大臣の岸田がアホとしか言いようがないバカなんで、日本の増税を必死でやって、そのお金を平気で外国にポンポンばら撒くので、もはやマイクロンに寄生されてるような状態でしょう。
マイクロンメモリジャパンに思う事
これから就職しようとしている学生や、転職先を探している人にこの会社はお勧めできません。
外資なんで、結構給料は良いので目が眩みそうですが。
上述したように、すでに大量の日本人を不幸にしてきた実績のある会社なのと、この会社の仕事は、割と独特で他に転用できるようなスキルが身に付きにくいのが理由です。
私の知っている情報なので、かなり古く今どうなっているのかはわかりませんが、それでも十年前からそんなに変わってないだろうと思うので書いてみます。
マイクロンメモリジャパンの仕事
このマイクロンメモリジャパンの東広島工場は、製造工場としてかなりDXやIOTが進んでおり、製造も技術もほぼデスクワークです。
半導体の製造は、複数の装置をウェハが渡り歩いて作り込まれ、そもそもナノメートルオーダーで製造されるため人が何かすることは、ほぼありません。
インライン検査機で検出した欠陥を見たり、ウェハの外観をざっくり見るぐらいしか人がする仕事はありません。
製造部門であれば、GPCと呼ばれるソフトウェアで工場内の全製品の各ロットの仕掛り状況を確認したり、製造装置に仕掛けるロットを選んで進めたりと、終日パソコンの前に座っています。
装置が異常を出して製品に異常品がでても、GPCの機能の一つに技術連絡(技連)というのがあり、そこに異常内容を入力して、技術部門がその異常内容を確認して解除するという運用なので、製造部門にいても何も身に付きません。
装置に関しても、設備技術部門が全て異常対応やメンテナンスを行うため、製造部門の人間は、本当に何もスキルが身に付きません。
他の製造業の会社であれば、現場の作業員であっても「電気工事士」や「機械保全技能士」「自主保全士」、職場によっては「玉掛け」「クレーン」や「フォークリフト」などの一般的に広く認知された資格や技能検定を取得し、実務で使うことで他の会社でも活用できるスキルを身に着けますが、半導体の会社の製造部門では一切身に付きません。
また、技術部門も製造部門と同様に、ほぼ終日パソコンの前に座っているだけです。
技術部門の仕事は、要素技術毎に細分化されている部門と、製品の設計や製造工程を開発、管理する部隊に分かれます。
あまり詳しくは書きませんが、半導体は、大きな要素技術の組み合わせで製造しており、リソグラフィーやドライエッチング、CMPと呼ばれる加工技術と、スパッタリング、CVDといった成膜、イオン注入といった限定された加工技術の組み合わせで作り込みます。
その要素技術には、それぞれの担当部門があり、そこではリソグラフィーの担当部門はリソグラフィーしかやってません。他の工程も同じで、担当部署の移動は、時々ありますが、極めて限定的な分野に携わるため汎用性のある知識や技術は身に付きません。
製品の製造工程の設計部門や、要素技術を統括するインテグレーションの部隊も同様で、半導体のレイアウトの設計にはLAVIS(レイビス)というIC専用の設計ソフトを使うため、CADを使うことはありません。
とはいえ、この設計ソフトに関しては、10年前に主に使われていたモノで、今なら、もしかしたら3D CADを使っているかもしれません。
但し、3D CACを使っていたとしても製品の構造を描くだけなので、一般的な機械図面の読み書きは恐らくできません。
機械部品の2D図面などは全く目にする機会がないので、図面の読み書きは身に付きません。
また不良解析や、製品規格の検討などのデータを扱う仕事もしていますが、そのデータ収集も工場内のCD-SEM(測長SEM)と呼ばれる装置が自動測定を行い、サーバーにデータをアップロードします。
技術職の人たちは、このデータをデータパワーという半導体工場専用のソフトを使って手元にダウンロードして解析などを行います。
つまり、自分の手を使って製品測定するといった作業を一切行いません。
たまにSEM(電子顕微鏡)やTEM(透過型電子顕微鏡)を使って物理的に製品を解析することはありますが、ほぼパソコンの前に座ってデータをダウンロードしてきて整理するのが仕事です。
製品の設計をやってる部門であれば、電気回路の読み書きはできると思いますが、東広島で勤務する人たちは、マイクロンメモリの工場に全振りしたスキルと経験しか積んでいないので、非常に高学歴で優秀ですが、他の業種では即戦力にはならないのです。
まぁ、パソコンの操作だけは、恐ろしく身に付きますが。
今回の大量リストラや、過去の神戸製鋼の半導体事業の買収後、売却といった事例から、この会社で定年まで安定して働き続けるのは難しいと思っています。
にも拘わらず、この会社で身に付くスキルや経験は、マイクロンに特化し過ぎており、他の会社や業種では、全く役に立ちません。
20代や30代前半といった、まだまだ若手として扱われるうちに転職するなら、ある程度ポテンシャルを期待してもらっての採用で、転職先で一から学びなおすというのもできるかもしれませんが、40代以降のベテランは、相応の能力と経験を見込んだ即戦力での転職となるので、汎用性のあるスキルが全くないとかなり苦しい思いをするでしょう。
採用する側は、大手企業の従業員として期待して採用するので、ノースキルだと採る側も採られる側も不幸にしかなりません。
まだまだネガティブな情報はありますが、これがマイクロンメモリジャパンに勤める事を進めない理由です。
もちろんプロセスに関わらない高圧設備などの工場設備に関わる仕事をしている部門なら、広くつぶしが効きますがそれでも敢えてこの会社は進めません。
本題とは全く関係ない余談
余談ですが、このマイクロンは、前身の会社の頃は、組織事に仕事の守備範囲がかなり限定されており、特に製造部門は、どれだけ生産数を上げたのか?しか指標がありませんでした。
更に、製造部門が異常に強く、製造部門の評価の指標が生産数しかないため、工場を稼働させる事が全てに優先するという、頭おかしいとしか言いようがない風土が出来上がっていました。
なので、製品の工場内での停滞を気が狂ったように監視しており、製品が工程途中でストップしていると24時間以内に対処して次工程へ進めないと、そのストップの原因となっている工程や製品の担当者は、工場長を筆頭に朝会と呼ばれる会議でつるし上げにあいボコボコにされます。
十数年前の製造部門から副工場長になった人物などは、特にこの製造至上主義の思想が強く、かなり始末の悪い雰囲気でした。
こんなのが副工場長という立場でバックに居るので、製造部のオペレータ連中も態度が悪く、技術系の部門の人間に対して、かなり横柄な態度をとるカスが多くいました。
製品のストップや異常を速やかに対処することを何よりも優先する風土のため、工場で何かあった場合、たとえ深夜であっても当たり前のように、夜勤者が個人の携帯へ直接電話して対処するよう要求してくるため、プライベートの時間を大切にしたいと考えている人には、マイクロンの東広島工場は、絶対に避けるべき職場です。
もう当時の副工場長は定年退職しているのだろうと思いますが、それでも今もこの風土は変わってないと思っています。
まとめ
途中から話が大きく脱線してしまったような気がしますが、まぁこのまま投稿します。
この記事で何が言いたいかっていうと、日本人の血税は日本人のために使えって事と、日本の優秀な人材は、外資の企業より日本企業で頑張ってくれって事です。
日本には、半導体の原材料や製造装置で非常に優秀な会社がたくさんあり、世界でも無二のレベルです。
反対に半導体の製造に関しては、今更日本が積極的に力を入れる必要があると思えません。
どちらかというと半導体製造に不可欠な高純度ガスや研磨剤などの世界でも屈指の技術を持つ企業に助成金を投じたり国内に工場誘致を積極的に行って、国を挙げて守るような行動をして欲しいと思っています。
つい先日、台湾は14nm以下の半導体製造技術を国家核心技術に指定して、海外流出を防止する取り組みを始めたというニュースを目にしました。
日本も、半導体材料や装置をはじめ、世界的に優位な産業をもっと保守するように取り組んでいって欲しいと切実に願っています。
中国の手下に成り下がった国賊政党の自民党では無理だろうなぁって思いますが、日本が少しでも日本人のための国になるよう願いを込めて、この記事を投稿します。
じゃ、そんな感じでノシ