中身まったく無し。
今回紹介する書籍に対して、忌憚のない感想を一言で表すとこの表現しかない。
巷にあふれるギャグマンガを活字で読んだような感じの本で、感心するような著者の主張も、誰かに話したくなるような知識もつきません。
ただ、妙に清々しい気持ちになれる不思議な一冊。
そんなTestosterone氏の著書「人生の99.9%の問題は、筋トレで解決できる!」の読書感想文を書いてみようと思います。
それでは、本題へ。
Testosterone著「人生の99.9%の問題は、筋トレで解決できる!」
この本の著者は、芸名(?)をTestosteroneと名乗っており本名は不明。
元々ツイッターで人気があり、ダイエット・筋トレ情報サイト「DIET GENIUS」を運営している人物のようです。
この本の執筆時では“あるアジアの大都市で社長として働いている”とあるので実業家なんでしょうか?
いずれにせよ、本書の内容はあまりシリアスなものではなく、割とギャグ寄りなので、お堅い印象はありません。
この本は、割と古い本で、私が購入したのが5~6年ほど前で未読のまま本棚に並んでおり、先日、書籍の整理をしていた際に思い出し読んでみました。
本書は、ページ数が160ページほどとあまり分厚くはなく、且つ、字も大きく行間も広いので、活字の本に不慣れな方でも読みやすいんじゃないかと思います。
てか、少し意地悪な感じで書くと、中身も文章もスカスカです。
タイトルでだいぶ釣りに来てる本なんで、もう少し頑張って文章だけでも濃くしておいて欲しかった。
著者のドヤ顔がチラつく本
基本的にユーモアを多めに文章を書いていますが、時折、まじめな主張も散りばめられています。
この前後のギャグ調の文章と、まじめな見解のギャップで、読者に対してふざけてるように見せて、実は物事の本質を突いてるんだぜって感じを演出しようとしてるように見えて読んでてメンドクサイ。
著者的には、さりげなくまじめな見解を挿入してるつもりなんでしょうが、目論見が有り体過ぎてイマイチ。
フットワークの軽いアメリカナイズされた感じを出したいのかな?って気がしますが、残念ながら文章のセンスは完全なベタ足の日本人です。
悪い意味はないけど、なんか色々胡散臭い
事前に断っておきますが、私はこの本と著者に対して悪意はありません。
この本も、とても楽しく読ませてもらいました。声出して笑ったりしましたしね。
ただ、この本では至る所に格言を書いているんですが、ちょいちょい著者が今自分が考えた言葉だってのが、昔から語り継がれている格言っぽく書かれていて、その他の注釈のない格言が本当に、格言として流通している言葉なのか信用できません。
本書序盤に、“日本には「二頭筋のピーク(盛り上がり)は、富士山のピーク(山頂)より美しい」という言葉がある”と書かれており、それを読んだ私は、ボディビルとかやってる人の間の言葉かな?って思ったんですが、直後に“僕(著者)が今勝手に作ったんだけど”とあり、なんやソレって思わされたため、その後紹介される聞いたことない格言が、どれも嘘くさく感じてしまいました。
アメリカには「月曜日は国際胸筋トレーニング日です」という言葉がある。
とか言われても“ホンマかいな?またお前が考えたんやないん?”ってなっちゃうんですよね。
本全体のテイストがギャグに寄せ過ぎている弊害ですね。
最初から最後までギャグ調の語り口で書いてあるため、結構早い段階から、何を主張されても半笑いで読み進める感じになってしまって、この本から、なにかを学んだって感想は全くありません。
それでも気持ちが落ち込むような暗い内容は一切無いので、読後感は非常に爽快です。
何気に、いっちょ簡単な運動でもしてみようか!って感じで感化されるのも、この本唯一の良いところですね。
まとめ
数年ほど前に、アニメで「お願いマッスル」などの筋トレを題材にしたものなどが放送されたり、筋トレが地味に流行っていた時期があったように思いますが、この本はその流行りに乗っかって勢いだけで出した感じの書籍です。
筋トレやダイエットは、廃れる事のないコンテンツだと思いますが、この本に関しては、あえて書籍化するほどではないのでは?ってのが、私の正直な感想です。
それでも、手軽に読めて表現もわかりやすい文章だったので気楽に読める良書だとも思います。
本記事冒頭で中身無しと書いていますが、読んだ後の読後感の良い本で、小一時間ぐらいあれば読めるボリュームなので、興味のある方は是非読んでみてください。
結構楽しめますよ。
実は、数年前に私も自宅で筋トレしようと思ってダンベルを買ってるんですが、数回しか使わずに封印しているので、これを機に、また筋トレやり直そうかと思ってます。
まぁ、私の場合はガチムチマッチョを目指すわけではなく、運動不足解消程度ですけどね。
じゃ、そんな感じでノシ